ジュエリー・リフォームの方法


1・ワックス原型を使った鋳造 (セミ・オーダーリフォーム)

右の写真がワックス原型です

これは蝋(ロウ)で出来ています。これを使って鋳造という方法で指輪などを製作します。まず最初に、鋳造法を説明します。

この原型でデザインを正確に作り、上から3番目の写真のように湯口という尻尾のようなものをつけて、石膏の中にいれて固めます。(そのとき湯口の先は外に出しておきます) 石膏が固まったらそれを加熱しますと原型はろうそくと同じ素材ですので溶けて湯口のあった穴から流れ出ます。

原型のデザインのまま石膏の中に穴があいていますので、そこへ溶かした金やプラチナ(シルバーでも同じ事です)を流し込んで固める方法です。

この原型が300種類ほどあります。この中からお気に入りのデザインを選んで頂いて、中石を留める加工(中石腰枠作りといいます)をして鋳造します。

ワックス原型カタログへ

YT-2043
YT-2027
湯口付き原型


YS-3118

左の写真はシルバー見本です

ワックス自体が独特の色をしていますので、原型も大体は緑色をしています。見馴れていませんと(最初は私もでした)なかなか出来あがったときのイメージが湧きずらいので、いくつか代表的なものをシルバーで見本として作ったものです。

鋳造をする場合には原型は溶かしてしまいますので、これはデザインを見てもらうためのもので、別に緑色をした原型が全部にあります。

緑色のものに比べますとやはりイメージが湧きやすいため好評を頂いております。今後、徐々に増やしていくつもりです。

ただ、下でご説明するように実際に製作する場合には原型自体に手を入れるため、加工途中で見ていただく原型は緑色のものになります。
(シルバーで見本を作る場合でも原型をひとつ溶かしています。加工途中でシルバー見本を見て頂く場合には原型が2つ必要なためです。)

シルバーサンプル枠紹介ページへ

YS-3317
YS-3114


右の写真はひとつの指輪が出来るまでの
大まかな流れです。

マーキスカットのダイヤモンドをお持込になった場合の加工の手順です。

最初に原型の中から気に入ったデザインを選んで下さい。(上の写真) その時には石の大きさやお客さまのお好みなどを考えて私どもも一緒に考えます。
そして、その原型に手を入れて中石を留める腰枠を作りこみます。(真中の写真) この段階でお客さまに見て確認していただきます。
デザインが決まった段階で一番上の欄でご説明した鋳造をして品物を作ります。(下の写真) 出来あがりです。

たとえばこの写真の品で、中石の上下の部分が大きすぎるようでしたら細くするとか、両方とも無くしてしまうとか、片方だけ取るとかといった修正はいくらでも出来ます。またその場合にはその都度確認していただきます。

メレダイヤ(ごく小さいダイヤ)があれば上下の部分にならべて留めるとか、真中の縄目の部分だけ梨地加工(スリガラス状にして光らないようにする加工)をするといった事で、いろいろなバリエーションが考えられます。

ワックス原型・修正カタログへ
(1つの原型からのバリエーションを18種類ご紹介しています)

原型基本
原型腰枠加工
完成品


必要な加工

デザインを考えていただくための原型はシルバーも含めて300種類ほど用意してあります。

石留の無い地金だけのファッションリングの加工ですと鋳造だけをします。

中石留がある場合には、カットされた石のサイズは一つ一つ微妙に違います。原型に腰枠がついている物でもそのまま使える事はほとんどありません。この場合は鋳造と中石腰枠作りの2つの加工をします。

このほかにはメレダイヤの彫り留、梨地仕上げなどがあります

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update,2000,07,22

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