メレーダイヤって?

 名前のとおり、小さいダイヤという意味です。おもに脇石として使われて、中石の引き立て役になっています。デザインによってはメレーダイヤだけの品もあります。

 サイズはいろいろあって、小さいものなどでは、本当に「けし粒」位のものまであります。「30パー」とか「50パー」とかいう言葉を聞いた事のがあるかもしれません。これはメレーダイヤのサイズを表す言葉で、「パー」は「P」で表します。「30P」は、30個集まるとちょうど1カラットになるという意味です。この場合ですと、メレー1個あたりはおよそ0.03カラット前後になります。

 まず使いませんが、「300P」位まであります。「300P」というと、1個あたり0.003カラット。グラムであらわすと、0.0006グラム! クシャミどころか、息をしただけで飛んで行ってしまいそうです。

 メレーダイヤには、鑑定書はつきません。鑑定というのは、一つ一つのダイヤに関して、カラーがどうとか、グレードがいくつとかいう証明書になりますので、メレーダイヤを30個使っている場合、厳密に言うと30冊が必要になってしまいます。そのため、通常は鑑別書で表します。鑑別というのは、これは天然ダイヤモンドであって、サファイヤとかの別のものではありません、という証明書です。この場合何個使ってあっても、全部の合計のカラット数を記入します。

 鑑定書の付いている石、または、ソーティングといって鑑定をする場合の元のデータの付いている石は、中石用。付いていない石は脇石用と思って頂いて良いのではないでしょうか。
 (ちょっと裏話) 0.3カラット位の大きさのところでは、同じ大きさでも鑑定書の付いている石と付いていない石とがあります。鑑定が付いていなくても、充分に綺麗な石はいくつもあります。こういった石を中石に使ってリングを作れば、鑑定が付いているものより値段は安いですから、良い物をお安く作れると思います。
 ただこの場合のギャランティは、製作した店独自の保証書が付く程度ですので、初めてのお店では避けた方が良いかもしれません。信用できて、普段も仲良くしている店主のいるお店で相談してみてください。(初めてのお客様にこんな注文をされたら、お店の方も戸惑ってしまうと思いますし・・・。)

 時々「クズダイヤ」という言葉をお使いになるお客様がいらっしゃいます。以前は確かにこう呼んでいた時期がありました。それは、カットの技術が今ほど進んでいなかった頃、こんなに小さい石をちゃんとカットできず、面の数が少なかった時期がありました。面の数が少ないということは、ちゃんとした輝きが出ませんのでこう呼ばれていました。現在のメレーダイヤはカットの技術が進んでどんなに小さいものでも、ちゃんとした数の面があるラウンド・ブリリアントカットになっています。そのため現在では「クズダイヤ」とは呼ばれません。

 メレーダイヤが入っているのといないのでは、どれくらい感じが違うのかを見て頂きたくなり、別のページにあるシルバーサンプル枠に、サンプル枠ですのでキュービックでですが石留めをした物を作ってみました。雰囲気は分かっていただけると思いますので、ご覧になってください。

 本当は、このページにまとめるつもりでしたが、前置きが長くなりすぎました。別ページにまとめて載せますので、どうかご興味がありましたら、クリックしてみてください。

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update,2000,07,30

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