その時、その時の、とりとめの無い話題を書いて行きたいと思います。ある程度の量がまとまってきたら、いくつかの種類分けをしていきます。一週間に一度を目標に更新していきます。時々覗いて見て下さい。

真珠のしまい方

 最初は宝石の中でもやや弱い真珠についてです。

 まず最初に考えて頂きたい事は、真珠は石ではないという事です。ほかのほとんどの宝石は、長い年月を掛けて地下の深い所で出来きたものです。そのためすぐにどうにかなってしまう危険は少ないのですが、真珠だけは真珠貝という生き物が海の中で数年間という時間で作ってきたものです。

 真珠層(表面のツヤツヤ光っている部分)は、非常に薄く出来ています。ですからあまり硬いものにぶつけると危険です。それと一番大事な事は、真珠は乾燥に非常に弱いという事です。乾かせてしまうと変色してしまうだけでなく、表面がぼろぼろなってしまい手の爪で簡単に傷が入ってしまうほどです。

 余談ですが、イミテーションの真珠を見分けるときに手に持った感触が、ヒャッと冷たい物が本物だという話を聞いた事のある方がいらっしゃると思いますが、これは本当です。(実際に持ち比べてみるとすぐに分かるくらい違います。)真珠は水の中で育ってきていますので、かなり水分を含んでいます。この水分がヒャッとした手触りの原因です。

 この水分がとんでしまうとすぐに痛んでしまいますので、くれぐれも乾燥剤なんかとは一緒にはしまわないようにしてください(大事にする余りそういう方がいらっしゃいましたので)。ほかの宝石と一緒に宝石箱にいれるのでなく、出来れば戸棚の中などでコップに少し水を入れたものと一緒にしまってあげると喜ぶと思います。

それでも何十年と使ってくるとどうしても黄ばんできます。しかし、こうする事によって少しでも黄ばみを遅らせる事は出来ると思います。

2002,04,15 中原久仁雄


金属アレルギー

 まず、アレルギーってなんでしょうか? これは人間が自分の体を守るために持っているきわめて重要な防衛能力です。ごく大雑把に働きを説明しますと、まず異物(ウイルスくらいのごく小さな物)が身体の中に入ってきます、そのままですと身体がやられてしまいますので身体の中に抗体といわれるものができます。その抗体が侵入者への攻撃の前面に出てきて活躍します。(抗体自体は一生物で一度出来るとなくならないものがほとんどです。ウイルスに形や大きさが良く似た杉の花粉への抗体ができてしまったのが花粉症です。)抗体は1つの異物に対して1つでき、常に目を光らせていて次にその異物が入ってきたときに攻撃します。このときに発疹や痒み発熱といった症状が出ます。

 金やプラチナなどの貴金属はほとんど溶け出しませんので体内には入りません。そのため抗体ができることがほとんどなくアレルギーも起こさないといわれています。(18金は硬さを出すために4分の1は銅やニッケルといったほかの金属を混ぜた合金になっています。そのためにその金属に反応したアレルギーが出る事があります)

 身体の中に入って起きることですので、身体の中を通っているピアスがアレルギーを起こしやすいのは否めません。少なくとも心棒だけでもK18のものをお使いになることをお勧めします。

 イヤリングでアレルギーが出てしまう方はイヤリングの金具に透明のマニキュアを厚めに(3回重ねくらい)塗っておくとしばらくは炎症を防げると思います。しかし、ピアスの心棒には絶対に塗らないで下さい。

 指輪の裏側などには汚れがたまりやすいものです。汚れからくる痒み等はアレルギーとは別物ですが、アレルギーの引き金になることもありますので、こまめに洗浄をして綺麗に使ってください。

2002,04,15 中原久仁雄